Mg合金AZ91とは

Home > Mg合金AZ91とは

Mg合金AZ91とは

AZ91合金は、アルミニウムを9%、亜鉛を1%程度添加し、マグネシウムの弱点である耐食性を向上させた材料です。
アルミニウムの含有量が9%になると実用上十分な耐食性や強度を得ることができ、一般にMg合金はダイカスト※1に代表される鋳造部品※2として使用されています。
添加元素を合計で10%近く含むAZ91合金は、他のマグネシウム合金と比べて素材鋳造時に粗大な析出物※3が多く生成し圧延加工中に割れるため、板材化が実現されていませんでした。
当社はこれまで培った金属材料の素材製造技術、加工技術で圧延加工性を改善し、均一微細な構造で従来の鋳造部品より優れた特性を持つAZ91合金の圧延板材の開発に世界で初めて成功しました。

※1 ダイカスト

鋳造部品の製法の一種
専用の設備で金属鋳型に溶融金属を圧入して鋳造材を製造する手法で、金型を繰り返し使用でき、注湯制御が可能なため、他の製法と比較して、量産性などにメリットがある

※2 鋳造部品

金属や砂でできた鋳型に溶融金属を流し、凝固させて作成する部品。形状自由度が高いことがメリットである

※3 析出物

溶融金属の凝固中や熱処理中などに、添加元素が母相から別れて、主元素や他の添加元素と結合して新しい安定な相として生じたもの

マグネシウム合金部品内部組織比較(高倍率)

一般的な鋳造材 当社開発板材

住友電工のMg合金AZ91板材の特長

当社のAZ91板材は、従来のAl含有量が低いAZ31板材やダイカストのAZ91部品に比べ、以下の優れた特性を有します。

  • さらなる高強度化を達成し、軽量性はそのままに、比強度は実用金属中トップクラス
  • 高い耐凹み性、耐衝撃性を誇る
  • 実用Mg合金中、最高レベルの耐食性を実現
  • 表面処理、塗装など現在使用されているほとんどの工程が適用可能

主な構造材料との比較

比較グラフ

各種物性比較表

当社のAZ91板材は、他の合金鋳造材等と比べて強度、伸びが大幅に向上、強度は1.5倍以上の340MPa、伸びは数倍となる10%程度を達成しました。またプレス加工性もAZ31合金板材と同等を実現しました。

比較表

上記数値は社内試験の数値です。試験条件によっては変動する可能性があります。

Mg合金とは

実用金属中最軽量といわれる「マグネシウム(Mg)」についてご紹介します。

名前

マグネシウム(Magnesium) 元素記号Mg

 

体格

比重1.74
アルミニウムの約2/3、鉄の約1/4の重さ

生まれ

・マグネシウムを含む鉱石は広範囲に存在し、海水にも含まれている
・地表付近に存在する元素の割合は1.93%相当で、8番目に多い

クラーク数は8番目で、鉱石や海水に多く含まれる
(クラーク数:地表付近に存在する元素重量を化学分析結果に基いて推定した結果を質量パーセントで表したものである)

 

経歴

・1808年 Sir Humphry Davyに発見される
・1886年 商業生産開始
・第一次世界大戦を契機に、主に軍事利用を目的とした金属マグネシウムの需要が伸びる
・最近は構造材としての需要が伸びており、2007年の生産量は全世界で60~70万トンに

長所

・実用金属の中で最も軽い
・比強度、耐くぼみ性に優れている
・熱伝導性・放熱性に優れている
・リサイクルして再生使用することができる
(リサイクル時の使用エネルギーはアルミニウムの約3/5)

 

短所

腐食しやすい

用途

・合金としての用途(構造材)
・脱酸素剤や脱硫剤
・化合物としての用途(食品添加物、医薬品、にがり、飼料、肥料)

最近は、軽量性を活かした構造材としての用途での需要が伸び、注目を集めている

ページの先頭へ