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    STEP3 住友電工の社会への成果プロジェクトストーリー

中国情報化の巨大市場を制覇せよ。中国における融着接続機拡販プロジェクト

中国情報化の巨大市場を制覇せよ。中国における融着接続機拡販プロジェクト

中国全土をまわって販売代理店網を確立。

2000年当時、中国は情報化施策の一環で、全土において情報通信ネットワークの光化を進めていた。光ケーブルの接続工事に欠かせない融着接続機の営業を担当していた中澤にとって、それは何としても獲得したいビジネスチャンスだった。中澤はすぐに中国へ飛び、拡販に向けた販売体制の確立に取り組んだ。コンペティターは日本のメーカーだ。その多くが、市場の大きな沿岸の都市部を中心にビジネスを進めていたのに対し、中澤はあえて広域をねらった。競合の激しい北京や上海といった沿岸部の主要都市に営業リソースを集中していては、手にできる市場は限られる。
光ファイバが中国全土に敷設されるとなると、各地域の電気工事事業者が融着接続機のお客さまとなり得る。そこで、各地域に販売代理店を作ることにより、中国全土の市場を制覇しようと考えたのだ。
中澤は自らの足で中国各地をまわり、現地販売代理店網の確立に取り組んだ。中国ビジネスでは、人間対人間のつきあいがものを言う。中澤は、現地人と酒を酌み交わしながら親交を深め、人間関係を築いて、文字通り一件一件、代理店を開拓していった。
中国ビジネスは難しいと言われるが、中澤もそれを肌で感じた。「ぜひ積極的に販売させてもらいたい」という返事をとりつけて喜んでいると、まったく販売数が上がらずうまくいかない。あるいは、最初の話とは異なるリクエストを出してくる。果ては、代理店同士がケンカをしてしまうなど、振り回された。そうするなかで、先方の気持ちをくみつつ、こちらの主張を通して結果に結びつけていくコントロールを身につけていった。

北京に販売会社とメンテナンスセンターを設立。

中澤の努力の甲斐あって、中国での売上は順調に伸びていった。特に2008年、北京に販売会社とメンテナンスセンターを設立したことが、売上拡大の大きな追い風となった。より細やかな対応ができる体制を整えたことが販売代理店の支持を得、販売網がさらに大きく広がったのだ。というのも、融着接続機は精密機械であるにもかかわらず、中国現地では、ほこりだらけのところに設置されたり、高温・高湿度の環境で用いられたりで、故障が少なからず発生していたのだ。それに速やかに対応するメンテナンスセンターの存在は、販売代理店にとって非常に心強く、営業を勢いづけた。

中国を、融着接続機の主力市場へ。

上甲がアジアチームに異動してきたのは、そうした契機を経て中国ビジネスがちょうど波に乗っている2010年のことだった。販売代理店網はさらに辺境地へと広がっており、上甲は、ウイグル自治区のタクラマカン砂漠や、少数民族の多い雲南省などにも赴いて販売代理交渉を行った。
また、上甲は営業活動に勤しむ一方で、かつて融着接続機の開発を手がけていた経験を活かし、販売の最前線から上がってくる機器への要望を開発サイドにつなぐ役回りにも注力した。融着接続機は、住友電工の製品では珍しく完成品だ。ゆえに、お客さまの声が直接聞けるおもしろさがある。上甲がキャッチした市場ニーズは、新製品開発のヒントにもなった。
そうした取り組みが実を結び、中国における融着接続機の販売数量は、市場が立ちあがり始めた2000年は数百台であったものが、2010年度は数千台へと飛躍的な伸びを記録した。住友電工が扱う融着接続機全体で見ても、約半分を中国市場で売り上げており、日本国内での売上を凌駕している。
中澤が赴任当初に構想した広域戦略はみごとに当たり、中国を、ネットワーク事業部の主力製品である融着接続機の主力市場へと引き上げた。市場拡大は、当然のことながら、中国における情報インフラ構築への貢献に直結する。中澤と上甲は、中国市民の期待に応えるべく、今後も中国での融着接続機の拡販を推進していく。

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