ビッグデータ時代のネットワーク社会を支える
〜世界記録を更新した極低損失光ファイバーの開発〜

通信ネットワークが広く普及した今日、スマートフォンだけでなく自動車や産業機器などの様々なモノがクラウド化されたネットワークに接続され、IoT(Internet of Things)が発展しています。そこで得られるビッグデータを活用することで生み出された新たなサービスが、私達の生活の質や生産性を高めると期待されます。このようなビッグデータ時代においては、大容量で信頼性の高いネットワークがインフラとして益々重要になります。

世界のネットワークの通信量は2020年には 2016 年に比べて2倍以上に拡大すると予測されています。一方で利用できるエネルギーやスペースには限りがあることから、情報の伝送を担う光ファイバーの性能を高めることが求められています。

当社は、1980年代から伝送損失※の低減をはじめとする光ファイバー技術の開発・実用化において絶えず世界をリードしてきましたが、このたび伝送損失の世界記録を大幅に更新する光ファイバーの開発に成功しました。この光ファイバーは、損失が最も低くなる波長1560nmにおいて0.1419dB/km、通信に広く用いられる波長 1550nmにおいて0.1424dB/kmの伝送損失に抑え、いずれも世界記録を更新しています。光信号の損失が低減されることで、伝送容量の増大や伝送距離の延長が可能となり、例えば太平洋横断海底ケーブルに使用した場合には、中継器の台数を削減することで建設費用やエネルギー消費を抑えることが可能となります。今後、この極低損失光ファイバーの製品開発を進め、通信ネットワークのさらなる発展に貢献していきます。

※伝送損失:光が光ファイバー内を進む際に、光エネルギーの一部が散乱や吸収によって減衰する割合であり、低ければ低いほど、より遠くに光信号を届けることができます。

極低損失光ファイバー
極低損失光ファイバーの損失低減の歴史