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現在、HEV、EV等の環境対応次世代自動車のさらなる普及に向けて、燃費対策だけでなく、従来のガソリンエンジン車並の走行性能を備えるために、モータの高出力化(高電圧化)が進められています。そのためには、バッテリ電圧を高める昇圧コンバータ(電力変換器)や、プラグイン・ハイブリッド車においては家庭用電源からバッテリへの給電用の電圧コンバータなど、様々なコンバータが必要となります。チョークコイルはこれらのコンバータに搭載され、電気エネルギーと磁気エネルギーとの変換や、電流ノイズ除去(整流)に用いられます。
当社では上述のチョークコイルに用いられる圧粉磁心に対し、原料組成の最適化と独自の材料組織制御技術により、変換損失を低減すると共に、材料の高充填密度による高磁束密度化を達成しました。本圧粉磁心を用いたチョークコイルは、車載用の大容量電源デバイスの動作周波数域を従来の10kHzから300kHzへ広帯域化することができます。また、本圧粉磁心を用いると、従来のフェライト材を用いる場合に比べ、動作磁束密度を高めることができ、チョークコイルの体積や重量を最大50%低減でき、コイルの銅線等の周辺部品を含めた車載用大容量電源デバイスの大幅な小型化が可能となります。
当社は、2004年より関係会社の住友電工焼結合金(株)でクリーンなディーゼルエンジンのインジェクタコア用圧粉磁心を量産しており、圧粉磁心の事業拡大を狙った新材料の開発を進めてきました。今回開発した圧粉磁心は、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のイノベーション実用化助成を受けて開発用パイロットラインを導入し、量産サンプルの提供に備える計画です。当社は、今後益々普及が見込まれる環境対応自動車や太陽光発電等のクリーンエネルギーに対応した圧粉磁心で、2012年には50億円/年の売り上げを目指します。
尚、本開発成果は5月25日~27日に行われる粉体粉末冶金協会春季講演大会(東京;早稲田大学)で発表する予定です。
以上
圧粉磁心:
金属磁性体粉末の表面を絶縁し、加圧成形したコアです。従来材のフェライト製品と比較し、大きな電流を扱うことができるという特長があります。 |