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広報誌 SEI WORLD 2009年

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SEI WORLD 2009年 04月号(vol. 379)

住友事業精神「ゆるぎなき住友の礎」

住友政友像(住友史料館所蔵)
文殊院旨意書(住友史料館所蔵

企業のDNA(遺伝子)ともいえる事業精神。時代が変化しても、確固たる理念をもった企業であれば成長を続けていくことができます。住友には、400年ものあいだ経営を確実に支えてきた「住友事業精神」が脈々と受け継がれています。
この事業精神の源流となったのが住友家初代住友政友が書いた「文殊院旨意書(もんじゅいんしいがき)」です。そこには誠実で慎重な努力を続け、人格形成を促す格調の高い内容が示されていました。
「文殊院旨意書」は約400年前、住友政友(文殊院)が家人から商売の心得を問われ、それに答えた手紙です。
冒頭では「商い事はいうまでもなく、人としてすべてに心を込めて励みなさい」と説いています。
次に具体的な心得として「何でも普通の相場より安いものを買ってはいけない」「他人の仲介や保証に立つな」「掛け商いはするな」とあり、当時の社会情勢の不穏を背景に堅実な商売とコンプライアンス(法令遵守)を述べています。
最後に「他人には理解してもらうまで丁寧に説明するべし」とアカウンタビリティー(説明責任)も書いています。人として正直・慎重・確実な努力を求める教えが、住友の事業を支えた根幹になっています。

「金もうけ」ではなく「人格を磨け」が住友の原点

住友の初代が、誰からも尊敬を集めた僧侶だったことに大きな特長があります。
住友政友は武家の出身から12歳で出家しました。頭がよく、文殊菩薩になぞらえて文殊院という称号を受けたほどです。その後、還俗して商売を始めました。
住友グループの事業が400年続いた源流は文殊院にあります。家中においても別格の存在で、その人格に満ちた精神が、単なる規則で住友の商売を縛るのではなく、それより根本の部分で遺伝子のように伝わりました。現在よく使われる「信用を重んじ確実を旨とする」「浮利(目先の利益)に趨(はし)らず」という経営理念も、文殊院の考え方が出発点です。
「文殊院旨意書」の人格形成を第一とした教えは、商売をする上で継承されながら「事業は人なり」「公利公益の事業」「国家・社会への報恩」「企画の遠大性」「技術の尊重」という事業精神も生まれました。これらは今日も住友グループ共有の理念です。

お話:住友史料館 副館長 末岡照啓さん

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