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広報誌 SEI WORLD 2011年

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SEI WORLD 2011年 05月号(vol. 404)

超電導発見100年

社長 松本正義

  液体ヘリウムで冷やした水銀の電気抵抗を測るとゼロに。

  オランダ・ライデン大学の物理学者カマリン・オンネスが超電導現象を発見してから、今年はちょうど100年にあたります。国内外の学会では、この科学史に燦然と輝く発見を記念し、様々な行事が行われるようです。

  当社では、私の入社前の1963年から研究をスタート。以来、約半世紀に亘って、様々な超電導材料の開発と、ケーブルやマグネット、センサなどのアプリケーション応用に取り組んできました。現在は、ともに高温超電導材料である、ビスマス系の量産と応用製品開発と、イットリウム系の研究開発を進めています。

  特にビスマス系高温超電導線については、既に工業製品として、誘導加熱装置用のコイルや、冷凍機で運転可能な超電導マグネットシステムを納入するなど、社会や産業のニーズを捉えて積極的にPR・拡販活動を行っています。また、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーと超電導ケーブルによる直流送電を組み合わせることで、低損失で長距離の送電が可能になると言われます。

  100年前の1911年は、当社にとっても記念の年です。水力発電開始による送電線の高圧化、電話網の整備拡大などを背景に、住友伸銅場の電線製造業を分離し、住友電線製造所が設立された年であり、会社の創立年としています。

  現在、再生可能エネルギーの利用進展や、インターネットの普及も相まって多くのデータセンターが設置されるなど、高温超電導ケーブルが活躍できる場面が増えてきました。また、東日本大震災によって、私たちの日常生活、産業活動を支える電力エネルギーの重要性が一段とクローズアップされるなか、高温超電導線には、船舶用モーターや電気自動車、リニアモーターカーなどの輸送分野の他、まだまだ私たちが知らない産業用途もある筈です。

  超電導発見100年目の今年を、「高温超電導の本格的な実用化がスタート」の年として当社の歴史に刻めるよう、住友事業精神の「企画の遠大性」を大いに発揮して、気合いを入れて取り組みたいと思います。

 

社長 松本正義

 
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