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広報誌 SEI WORLD 2014年

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SEI WORLD 2014年 10月号(vol. 445)

バッテリー内蔵交通信号制御機

バッテリー内蔵交通信号制御機

  ふだん街で見かける青・黄・赤の信号灯器は、自動車や歩行者が安全で円滑に道路を通行するために欠かせない製品です。今回は、その信号灯器を安定的に稼働させるための製品を紹介します。

■製品データ
発売開始 2013年9月
生産拠点 日本
 

バッテリー内蔵交通信号制御機ってなに?

  交通信号制御機は、例えば集中制御方式の場合、交通管制センターからの指令に応じて、信号灯器の点灯時間を制御しています。交通需要に応じ制御を行うことで、安全かつ円滑で、さらには環境にやさしい道路交通環境の構築に貢献しています。一般の交通信号制御機は、商用電源からの電力によって稼働していますが、もし落雷などによる停電が発生した場合、信号灯器が滅灯してしまい、交通がマヒしてしまう恐れがあります。

  このバッテリー内蔵交通信号制御機は、通常は一般の交通信号制御機と同様、商用電源で稼働していますが、停電が発生した際には、内蔵するバッテリーに自動的にかつ瞬時に切り替わることにより、信号灯器の滅灯を発生させません。標準的な交差点であれば、満充電状態のバッテリーで3時間以上動作させることが可能です。

 

どんなところで使われているの?

  交通信号制御機は交差点付近に設置されています。現在、当社の製品は、東京都の主要な交差点約60カ所に導入されています。本製品を設置後に、東京都内で大規模な停電がありましたが、本製品がきちんと稼働し、信号灯器の滅灯を防ぐことができました。

■技術者に聞きました

住友電工システム
ソリューション(株) ITS・インフラ事業本部 ITS開発センター 南村 健一

バッテリー内蔵交通信号制御機開発のきっかけは?

  東日本大震災の際に停電による滅灯で、交通が大混乱したことがきっかけです。また大震災以降、東京都内でも計画停電が実施され、交通整理のために多くの警察官が動員されました。信号灯器を滅灯させない交通信号制御機へのニーズの高まりを受けて、当社ではバッテリーを内蔵した交通信号制御機を開発することになりました。

開発でどんなところに苦労しましたか?

  交通信号制御機は、人や車が往来する交差点に設置されます。そのため、筐体の大きさに制約があり、従来から使用している筐体の中にバッテリーを内蔵させることに一番苦労しました。切替器に小型の部品を採用したり、内部のレイアウトを変更したりと工夫しましたが、バッテリーを実装するスペースをまだ確保することができませんでした。そこで、協力会社と共同で小型のバッテリーを開発することで、従来から使用している大きさの筺体の中に無事収納させることができました。また、人や車の往来がある場所に設置するため、安全性が求められます。約8カ月という短い開発期間でしたが、製品の安全性評価には十分な時間をかけました。

WEBサイトURL http://www.seiss.co.jp/products/its_hard/index.html
 
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