2007年08月31日 09:28

「SEQCDD’」と品質への挑戦<1>


 Q(Quality:品質)C(Cost:価格)D(Delivery:物流、納期)D’(Development:開発)という会社事業の戦略要素は同一レベルで扱われるのが原則であることは承知していますが、独断的に時系列に沿って、その重み付けの変遷を順番に並べてみますと、まずCDQD’があり、CQDD’そしてQCDD’となり、現在に至っていると思います。
 しかし、全ての行いは人間がイニシアチブをとり実現していくことを考えますと、S(Safety:安全)が全てに優先するということになりましょう。先日に「安全第一」と題してコメントさせて頂いた通りです。従って最近は、Excellent companyにランクされる会社では、その方針として、SQCDD’またはSQDCD’の順番となる傾向が強いように思います。
 更に大きく会社を取り巻く外部状況を視野におきますと、E(Environment:環境)も重要なポジションを占めています。


 そういった状況を踏まえて、私は、当社グループの方針として、「SEQCDD’」を掲げ、全ての項目につき質の充実に努めるように全社員にお願いして参りました。内容の具体化(組織の構築、目標の設定、トレース方法、時間軸、インセンティブ、定義の標準化等)を全員参加運動として展開し、参画意識を浸透させるように努めてきました。


 徐々に効果が上がってきておりますが、まだまだ満足のいく結果は出ておりません。「継続は力なり」を信じてあきらめず、不退転の決意で、一歩一歩着実に目標に向かって歩み続ける決心をしています。
 次回は、品質について簡単に思うところを載せようと思います。


「SEQCDD’」と品質への挑戦<2>

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2007年08月28日 10:33

ポジションオブリゲーション


 松本です。
ポジションオブリゲーション(Position Obligation)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
たぶん、皆さん聞いたことが無いはずです、わたしの造語ですから・・・
今回は、その内容をかいつまんで説明いたします。


 会社の取締役には、「経営判断の原則」がおのずから定まっており、意思決定や事実認識について、原則を満たしたことを確認してから、経営判断を行わなければ、あとになって責任を問われる可能性があります。
 しかし、それは取締役が注意を払うべき事としては最低限のものであり、それだけを守っているだけでは、失格であります。
 経営を司るものとしてとしては、企業価値を高めるために、より幅広く思考し、決断し、計画し、行動し、そして結果について責任を負う必要があります。これがポジションオブリゲーションの考え方です。
 意思決定の過程において何ら落ち度がなく全て「経営判断の原則」に基づいて経営行為がなされたとしても、結果として大きな損失を与えたとなると、それなりの責任を自らとらなければなりません。潜在的な責任を取締役は常に背負っていると認識しつつも経営を誠心誠意、正々堂々の精神で粛々と実践していく姿に美しさがあると思っています。


 これは経営者だけのことではなく、それぞれの立場上での業務遂行の際にも考慮すべき事であります。
 その時に与えられた資源を用いて、最大限の努力をすることは、社員一人一人にとって当然の義務すなわちポジションオブリゲーションであり、最終的には結果責任が問われるのもやむをえないことであると考えています。
 このようなコンセプトは、当たり前のことと考えている多くの方々がおられることとも承知しております。いざ現実のこととなりますと、要因が複雑化し判断が難しく、責任問題はそう簡単に割り切っていけないことも事実であります。経営するものにとって、原則論として明確に意識して経営に当たっていくことが重要であり、敢えて自戒の意味も込めてコメントした次第です。


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2007年08月23日 09:32

高野山の参拝と宿坊


 皆さん、夏休みは有意義に過ごされましたでしょうか。
 長い日本列島、盛夏とはいえ、日により地域により様々な天候に巡り会うものですが、今年は本当に暑かったとしか言いようがありません。
 この16日には、ついに74年ぶりに、日本最高気温が埼玉県熊谷市、岐阜県多治見市で40.9度と塗り替えられました。
 異常気象と一言で片付けるわけにはいきませんが、それにしても飛び抜けて暑い夏でした。


 さて、わたしは家族と一緒に、夏休みに高野山に参りました。
 世界遺産にもなっているので場所を知らない人はいないと思いますが、和歌山県の北東部、海抜ではわずか1000メートル程度でありながら、金剛峰寺を始めとする弘法大師の修行の場、日本の仏教の聖地である高野山への参拝は、本当に素晴らしい経験でありました。


 奥の院に続く石畳を踏みしめながら、巨大な杉並木に抱かれ、苔生した古い墓石に刻まれた歴史を想い、あわただしく流れていく日常から解き放たれてゆったりとした気分に時の経つのも忘れるほどでした。


 遍照光院という由緒正しい宿坊に泊まりましたが、約1200年前に弘法大師空海上人によって開かれた天下の総菩提所で、多くの文化財を残す別格本山です。のんびりと湯につかりながら世俗の汚れを落とし、そして美味しい精進料理を頂戴しました。(ほんの少々、般若湯も頂戴致しましたが)
 下界と異なり、清涼と静寂の小宇宙に我が身を任せきりながら、写仏そして朝の勤行と私にとっては生まれて初めての所業であり、心から今精一杯生きていることの有り難さを感じることが出来ました。


 本当に良い体験でありました。参拝を勧めて下さったY様にはいくら感謝しても、し足りないような気持ちがしています。まだまだ、関西では残暑も厳しいですが、心身リフレッシュすることができて元気に仕事に戻ることができました。


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2007年08月20日 10:29

世界陸上大阪大会

大会マスコット『トラッフィー』のフィギュア
 まもなく、世界陸上大阪大会が始まります。
 正式には、「IAAF世界陸上2007大阪」大会というのが正しいようですが、何れにせよ本年度世界最大のスポーツイベントが大阪で開催されるということであります。
 何しろ世界212の国や地域の参加が予定され、その数は世界水泳やサッカーワールドカップはもとより、アテネ五輪をもしのぐということに驚かされます。
8月25日(土)から9月2日(日)という期間に、世界のトップアスリートが集結して、「真の世界一」を決めるビッグイベントであり、考えるだけでもワクワクしてきますね。


 わたしは、プロフィールにも書きましたように、大学時代に陸上部に所属し、やり投げでインカレに出場しました。今でもジョギングが趣味ということもあり、陸上競技への思い入れは人一倍強いつもりです。
 会社や個人としては、こういうトップ大会以外にも、様々に貢献できる活動が身近に存在しており、今後支援にも力を入れていきたいと思っていますが、そうは言っても世界一を決めるという大会は、本当に魅力的であります。
 会社としても若干のご協力はさせて頂きましたが、開催に向けての組織委員会の方々を始め、関係する方々のご努力に深く敬意を表したいと思います。


 舞台となる長居陸上競技場は、トップアスリートの戦いの場としてふさわしいように整備され、特にトラックはIAAFの「クラス1」認証を取得した上で、世界最高レベルの高速トラックとなるように改修されたと聞いています。
 世界新記録が出るかどうかは別にして、間違いなく全身全霊を込めた選手の姿を見ることが出来るのではと期待しています。


 少々残念なことに、前売券の販売が思ったより不振だとの声も聞こえています。日本では東京大会以来16年ぶりに開催のこの大会です。是非とも盛り上げて行きたいものです。


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2007年08月10日 13:56

夏期休暇に入ります


 次週、わたしは夏期休暇を頂き、英気を養ってまいります。
 暑い日が続きますが、皆さんもお身体には十分留意して、お元気でお過ごし下さい。


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2007年08月09日 09:23

安全第一


 当社グループの社員なら誰もが知っていることですが、わたしが様々なところで社員に話をする際に、常に注意を促し続けているのが、「安全」「品質」そして「コンプライアンス」についてであります。


 そして、その中でも「安全」に関しては、可能な限り時間を割いてお願いするようにしています。「安全」は全てに優先すると思っています。
 こう書くと、当社グループの安全成績が非常に悪いように見えるかも知れませんが、そういうわけではありません。年度によりばらつきこそありますが、製造業としてはそれほど悪くないと言えるだろうと思います。
 しかしながら、安全に関しては、真の目標はたった一つしかありません。
『無災害』・・・・これが究極目標です。


 残念ながら今年度もすでに達成不可能となってしまいましたが、この目標が達成できるまで、わたしはずーっと「ゼロ災害を目指せ」と言い続けるでしょう。「継続は力なり」の信奉者である私にとっては、当然のことであります。
 安全対策には様々な施策を行っていますが、この8月からは、新たに2種類ののぼりを作り、各職場で掲げることにしました。

ゼロ災害のぼり


 わたしがいる本社でもこの写真の通りです。工場でも、壁に貼ったり、旗として掲示したりして、注意を喚起しています。社長室にもこののぼりを掲げており、朝出社した時には必ずのぼりを見て、気を引き締めています。


 実際には、ゼロ災害の達成は、なかなか大変なことです。各事業所単位でも、実現することはもとより、ゼロ災害を継続することはウルトラ級の難事であります。様々な工夫をしながら安全活動を精力的に進めて頂いている関係者には頭が下がる思いです。
 わたしは決してあきらめません。住友電工グループは、最高に安全で働きやすい職場と自他共に認められるようにすることは、Glorious Excellent Companyとなるための絶対的な必要条件の一つです。
完全無災害の続く職場を目指してたゆまぬ努力を続けます。


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2007年08月06日 10:52

FORTUNE誌 <2007 GLOBAL 500>


 松本です。
 毎年恒例のFORTUNE誌のGLOBAL 500という世界の大企業番付が発表になりました。全世界の企業をその売上高の大きさでランキングしたものであり、これに掲載されるということは、少なくとも規模としては世界的に大企業と認めてもらえると聞いています。
 それによると、住友電工グループは344位!
 昨年が366位ですから、ずいぶん上昇したように見えますが、本音はもう少し上になるのではないかなあと期待していました。


 もちろん、この記事の時点では為替は円が独歩安に近いため、ドル換算での比較ということを考えれば、健闘していると言えましょう。
他の日本企業で順位を落としているところが多いことを考えると、やはり昨年度の決算は売上高に関しては良かったのだなあと感じます。


 「売上高に関しては」と書いたのは、当社に興味をお持ちの方はご承知の通り、特に銅価を中心とした原料高騰により、価格スライドした製品が相当にあり、決算数字に大きな影響を与えたからであります。


 ランキングの周囲を見渡すと、マクドナルド、コカコーラ、ロレアル、グッドイヤーにミシュランと著名な企業も多いですが、金融関係や各国石油会社などの私自身はその詳細までは知らない企業も多く、まだまだ全世界にはすごい会社があるなあというのが実感です。


 1位ウォルマート 2位エクソンモービル 3位ロイヤルダッチシェル 4位BP 5位GM そして6位にはトヨタ・・・
ここまでは、当社の規模の10倍を越える企業グループです。
まさに「上には上」と言ったら良いでしょうか。


 わたしたちが目指すGlorious Excellent Companyは、売上高だけを追求するのではありませんが、健全なる企業経営には、事業規模の拡大というテーマは切っても切り離すことはできません。


 これからも、このランキングに掲載されるように、そしてできればもう少し上位で掲載されるように、経営努力を続けていきたいと思っています。


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2007年08月02日 11:49

東洋陶磁美術館「安宅コレクション」(2)


 安宅コレクションと大阪市立東洋陶磁美術館についての続きです。


 安宅コレクションの母体、安宅産業は日本の十代商社の一つに数えられながら、昭和52年に事実上倒産しました。1000点にも及んだ世界的に著名なコレクションの崩壊もやむ無しかと思われたときに、住友銀行を中心とする住友グループが救済の手を差し伸べ、大阪市に寄贈することで、この重要な文化遺産の散逸を防いだのです。
 まさしく、住友の事業精神の一つ、「社会への報恩」の実践ということです。


 コレクションの収集を一貫して推進・指導したのは安宅英一氏。
 安宅産業の会長等を歴任した経営者であるとともに、その優れた審美眼によって、世界的にも東洋陶磁としては最高峰の一つのコレクションを作り上げました。


写真提供:大阪市立東洋陶磁美術館

 現在、東洋陶磁美術館では、開館25周年記念特別展として、「安宅英一の眼」を開催しています。
 この眼が、どれほどすごいものであったかというのは、この比較的小規模な美術館の展示会で国宝2点「飛青磁 花生」「油滴天目 茶碗」が展示され、重要文化財12点、その他重要美術品等が数多く含まれていることでもわかるかと思います。


 陶磁器の国宝を2点も持つ美術館は無かったと記憶しますが、その「飛青磁」の例えようもない深い緑色の地に絶妙に配置された鉄斑文の妙や、「油滴天目茶碗」の偶然の産物でありながらきらめく斑点の溜息の出るような美しい深い味わいは、是非実物を見て下さいというしかありません。


 美術館の改修に伴い、この9月末までの特別展のあとは、東京→福岡→金沢と巡回するそうです。


 あの「なんでも鑑定団」で高名な中島誠之助さんも絶賛する陶磁器の数々をまとめて見る千載一遇のチャンスです。
 是非とも一度の展示品の前に立ち、いにしえの「美の求道者」安宅英一氏のコレクションの持つ迫力にふれて頂きたいと思います。


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松本正義Profile

住友電気工業(株)
社長 松本正義


1944年生まれ、兵庫県出身。
1967年住友電工入社。中部支社長、常務取締役、専務取締役を経て2004年6月社長就任。

趣味はジョギング、読書、絵画鑑賞など。中学時代は野球、高校では柔道、大学では陸上競技のやり投げ選手としてインターカレッジ出場経験もあるスポーツマン。

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