2007年10月12日 09:19
産経新聞「関西人国記」その3
産経新聞大阪本社版夕刊「関西人国記」【3】
事業の立て直し 開発力強化しシェア拡大
昭和53年に米国駐在から帰国した後は、切削工具を扱う粉末合金事業部で海外の販売網整備に力を入れました。
当時は主に商社と組んで販売していたのですが、それでは思い切った事業戦略が立てられない。顧客のニーズを直接吸い上げ、営業や製造戦略にまで生かすには、自社の販売網を持つことが不可欠です。そう考え、帰国後すぐに計画案を作り、上司に提言しました。
ただ、人繰りやコストなど、企業としてはリスクを伴う決断となります。案の定二の足を踏まれ、「駐在員は帰国後、2、3回程度は何かしら提案してくるものだ」と言われてしまいました。
「本気ではない」と思われたんでしょうね。ただ、スウェーデンのサンドビック社などライバルは本気で海外強化に乗り出しており、「このままでは太刀打ちできない」という強い危機感がありました。信念を曲げずに提言し続けた結果、何とか実現に向けて動き始めました。
その後、7年間のロンドン駐在を経て、平成4年、自動車用の組み電線「ワイヤーハーネス」を扱う自動車企画部長に就任しました。
ワイヤーハーネスは自動車の情報系統や電気系統を担う重要な部材で、関連事業はわが社の稼ぎ頭になっています。ただ、私が担当になったころは「ローテク製品」として重視されておらず、世界シェアも7~8%と低迷。「リストラの対象」と明言されたことすらありました。
ただ、日本の自動車メーカーが世界で販売を拡大しようとしていた時代です。やりようによっては必ず伸びる、という確信はありました。
では、事業をどう立て直し、拡大していくのか。技術開発力の強化とM&A(企業の合併・買収)によるシェア拡大が欠かせないと考えました。
自動車のハイテク化は著しく、それを支えるワイヤーハーネスにも、より細く、より多くの情報が流れる高性能な製品が求められていました。そのため社内の猛反対を押し切り、平成7年に「ハーネス総合技術研究所」(現オートネットワーク技術研究所)を設立しました。
一方、M&Aでは、国内外のライバル社などを積極的に買収し、販路や市場の拡大を進めました。厳しいコスト競争に打ち勝つには、販売量の確保が必要だからです。
これらの施策は見事に当たり、ワイヤーハーネスの世界シェアは現在約21%。平成24年までに25%まで引き上げたいと考えています。
<本内容は、産経新聞大阪本社編集局経済部の許可を得て、記事内容を転載したものです。別途掲載の本ブログのポリシーに拘わらず、本内容については、全部または一部について一切の転載や二次利用をお断りします。>
松本正義|
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コメント一覧 (2)
1御社の切削工具は、国際工作機械展で興味深く拝見。
工作機械はコンピューター制御されるようになりましたが、カムシャフトの内接型工具の形は、従来のままでした。
これを二つに分かれるスカイビング方式と言うか分かりやすく言えばシェーパー方式にすると工作物のセンターホールディングは早くなり、工具の着脱の時間も短くなるでしょう。
こんな技術を次回は見せていただきたいと思います。
ワイヤーハーネスのこれからの戦い方は、電線、コネクター、結束材を含めた総合的軽量化と思います。
期待いたしております。
敬具
投稿者:Mr.XX | 2008年11月30日 10:09
コメントありがとうございます。
また、弊社ブースをご覧いただき、誠にありがとうございました。
頂戴しましたコメントは、関係者に展開させていただきます。
これからもお客様・社会のご期待に沿えるよう新製品の開発に注力してまいりますので、引き続き、ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。
投稿者:事務局 | 2008年12月01日 14:16