2008年03月11日 10:10
地域と共生する(1)
大げさに言えば、これからの企業は地域共生を考えなければ継続して行くことも叶いません。昨今CSRという言葉で企業と様々なstakeholderとの関係の大切さが語られるようになりましたが、歴史的動乱を越えて何代にも亘り継続発展している企業には自然とこういう感覚が身に付いているように思います。
我々住友グループも然りであり、常に企業の使命を考え、報恩の精神を持った経営を行うことにより、天下国家から地域、個人に至るまで様々なフェーズでの貢献を念頭に置いた事業運営が成されていると思っています。
余談ですが、貢献の在り方として陰徳を施すという考え方があります。公私ともに言えることですが、陰徳を積み重ねていくことで見えざる手の力が末代まで広く清栄を与えてくれる、という全く非合理的な考え方です。
しかし数世紀にも亘って繁栄する組織について考察してみると、あながち信じられないコンセプトではないと思ったりもするのであります。
さて、地域との共生と聞いて皆さんが最初に思うことはなんでしょうか?
今回は、その典型的なケースとして、住友電工グループのエネルギー分野での一つの核となる関係会社『日新電機株式会社』のちょっといい話を取り上げさせて頂きたいと思います。
日新電機は1917年(大正6年)創立の歴史ある会社ですが特に1937年に本社工場を京都市内は右京区に定め、京都の名門企業として着実に発展を遂げています。
受変電設備や各種制御システム、ビーム・真空装置といったエネルギー関係では独自の技術をもとにユニークな製品を送り出し世界的に評価されている企業であります。
より一層の発展を目指していくためにTOBを行って、連結子会社とした経緯は、以前にこちらで詳しく申し上げました。
その日新電機が行った試みとは、本社工場を取り囲む古くからのコンクリート塀の撤去と新たにステンレス製の柵の設置による本社外周塀の改修工事であります。防犯機能重視一辺倒の隠す塀をやめて、周囲の環境にも配慮して、中から外が、外から中が見える塀にしたものです。
この写真は以前の塀ですが、とある映画製作会社から「刑務所シーン」で使いたいという依頼があったという逸話(断った)があったほどで、地域に溶け込んでいるとはとても言い難いように見えますね。
それがどうなったかは、次に廻しましょう。
松本正義|
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