2008年05月23日 13:10
IWCCウィーン会議に参加して (2-①)
さて、IWCCの2つ目のテーマとして、実際のメイン会議で大きな話題となった銅の高騰に関する討議内容を、2回に亘りかいつまんでお伝えしましょう。
当社のような加工業者が直面している大きな経営問題のひとつに、原料高と急激な変動がもたらす経営の硬直性、即ち利益の確保が困難となり、現状のビジネスモデルを続ける限り、将来に希望がもてなくなることがあげられます。
IWCCは、前回ご説明しました通り銅加工業者の国際団体です。銅が投資の対象となり、株とか証券と同じ世界で扱われる製品と化し、供給と実需の価格決定メカニズムがあてはまらなくなってしまったことに、各メンバー会社は今までにない大きな不安と危機感に襲われています。
今回の会議の中心テーマもこの問題をどう解決していくかでありました。
今までも何回となく銅が高騰し、経営に支障をきたすことがありましたが、いずれ下降基調をとり、振り子が中心に戻るようにあるべき価格レベルに修正されるという安心のできる常識が関係者にあり、ヘッジに代表される取引上の諸技術を駆使して損失を最少にする努力をしてきました。
しかし、今回の資源問題は、とても従来の常識では対応できない性格を持ち、構造的な変化が認められます。確かに、中国、インド等の新興国家が急激に経済成長のスピードを上げてきたことが引き金となったことは認めなければなりませんが、当世はやりの金融工学なるものが、金融経済の中味を複雑化し化け物(モンスター)のような存在としてしまい、実体経済を揺さ振り大衆の生活を脅かすことになっていることが、段々明らかになっています。
そしてそれは、残念なことに銅の世界も例外ではありません。
松本正義|
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