2008年12月19日 10:15

生駒の経営幹部研修にて


 先週末、一泊二日で、当社の生駒セミナーハウスにおいて、経営幹部研修アクションラーニングの最終報告会に参加しました。この研修は、SEIユニバーシティの一環として2005年度からはじめており今期で4期目になります。私はいつもこれを楽しみにしています。


 当社のアクションラーニングは、住友電工グループ内の新進気鋭の執行役員や部門長を対象とした実践型の研修です。まったく異なる部門から集まった5名程度を一つのグループとして、各グループにその時々の経営に関わる重要テーマを与えます。グループのメンバーは全国に散らばっており、通常の業務もこなしながら、テレビ会議や場合によっては土日に集合するなど、足かけ6ヶ月にわたり精力的に課題に取り組みます。日頃交流のないメンバーが集まりコミュニケーションすることでグループ内の結束力が高まり日常業務でもシナジー効果が出てくるところもこの研修の良いところです。もちろん、検討のための活動費用も与えられます。
 また、実践型と申し上げましたが、その理由は、提案は単なるケーススタディに終わるのではなく、有益な提案は更に検討を深め、実際の経営施策に採りあげているからです。これまでも、「モノづくり力強化(テクニカルトレーニングセンター開設など)」「社内活性化(グループグローバル表彰など)」「事業環境変化への対応(リスク管理室の設置など)」といったさまざまな施策につなげてきました。
 そういう点もあり、指名されたメンバーはいいチャンスを与えられたと、懸命なようです。専門外のテーマに対して新鮮な視点で議論を尽くし、私をはじめとする経営幹部に対して、独創性のある提言、提案を行おうという意欲に満ちた姿が見られます。出てくる意見、提案はユニークで聞いているだけでも楽しいものです。


研修風景 今回のテーマは、「地球温暖化に対する対応策」「マーケティング・営業力の強化」「総原価低減への取組み」といった永続的な経営課題や、「アフリカビジネス」「ライフサイエンス」といった新ビジネス、新事業領域についての検討、そして「各事業本部が描いている12ビジョン(経営計画)に対する新付加価値の創造」として、現下の経営の方向性、課題の再点検を行うといったものでした。その最終報告会を迎え、それぞれに新しい切り口の提案が出てくることを大いに期待していました。


 皆さんに具体的な内容をご紹介できないことは残念なことですが、私自身、今回も2日間にわたり、有意義で実りあるディスカッションができたと感じました。特に、「各事業本部が描いている12ビジョンに対する新付加価値の創造」というテーマでは、それぞれ、異分野のメンバーから客観的な視点を通して各事業本部の描くビジョンに対し、いくつもの新たな提言がありました。
 私の頭の中でも、ふだんからおおよそ、そういう方向だろうということは、整理はしているつもりですが、意見を聞いていて、自分の考えの整理が進み、一つの姿に昇華していくようなケースがあります。そういう提案は、報告会のその場で、更に深掘りの検討を行うよう関係の経営幹部に頼んでいます。
 また、思わぬ提案、少々奇抜な感じを受ける意見が出ることもありますが、新技術・新事業というのは、そういった違った視点からブレークスルーされることがあります。提言に関係する各本部・部門では、出てきた貴重な意見について専門家の立場からの再検討を行い、次なる事業発展の足がかり、突破口として大いに活用してもらいたいと思います。


 さて、昼間の報告会も良いものでありますが、議論を尽くした後で役員と部門長とが酒を酌み交わして親密なコミュニケーションの機会を持つことの意義も大きいものがあります。昨年とは様変わりした経営環境になってきましたが、どんな荒波も、皆で徹底的に議論して方向性を定めがっちりとタッグを組んでいけば乗りきれないものはないと考えています。私も、大いに刺激を受けることができました。少々強がりなところがあるかもしれませんが、どんなことでもドンと来いといった気分になれた生駒での研修でした。

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松本正義Profile

住友電気工業(株)
社長 松本正義


1944年生まれ、兵庫県出身。
1967年住友電工入社。中部支社長、常務取締役、専務取締役を経て2004年6月社長就任。

趣味はジョギング、読書、絵画鑑賞など。中学時代は野球、高校では柔道、大学では陸上競技のやり投げ選手としてインターカレッジ出場経験もあるスポーツマン。

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