2009年03月12日 10:53
一橋大学関西アカデミア
日に日に春の到来を感じるようになってきているのとは反対に、世界経済は一段と深刻さを増していますが、去る3月7日の土曜日に大阪の西天満にあるザ・フェニックスホールにて「金融危機から経済危機へー景気の行方と政策対応」と題して開催された公開討論会を傍聴してきました。この公開討論会は、一橋大学が社会貢献活動の一環として昨年からはじめた関西エリアを中心とするシンポジウムや講演活動「一橋大学関西アカデミア」(※)の第3回目の講座であります。今回は、大阪大学との共催で、両大学の経済研究所等の先生方と日本銀行金融研究所の高橋所長をコメンテーター、パネリストとして行われました。
テーマは100年に一度といわれる金融危機の本質、景気後退とマクロ経済政策、現下の雇用問題と政策課題、金融危機と国際政策協調ということで、まさに我々が直面している問題の核心に迫る内容であり、非常に興味深く聞かせてもらいました。
サブプライムローンに端を発した金融危機は起こるべくして起こったこと、外需依存が高まっていた日本への影響が非常に大きく、08年度、09年度のマイナス成長はやむをえない状況であること、また北米金融市場に大きな投機を行っていた欧州はもっとも痛手を被っており、欧州経済の落ち込みはまだ底を打っていないなど、先行きへの見通しは一様に厳しいものでありました。一方、こうした厳しいときこそ、円が強くなっている日本にとっては円を担保としたM&Aの展開などチャンスもあるのではないか、あるいは、不況期こそ回復期に備えた教育訓練投資の意味がある、などの話もありました。
こうした中で国際的な政策協調がさらに必要であり、各国のさまざまな金融・財政政策に期待が高まってきていますが、こうした政策の在り方についてはパネリストの専門家の間でも激論が交わされ、こういう時こそ財政支出が必要との意見や、財政支出の効果は期待できないなどの意見がでて白熱したものになりました。結論としてはばらまきではなく、いかにムダを排した社会にとって意味のある施策を行えるか、需要喚起につながるような財政政策が実行できるかが鍵、といったところだったようです。
また、景気悪化局面での雇用問題については規制強化で解決できる問題ではないことや、また厳しい雇用環境を乗り切るために各国で試みられてきたワークシェアリングの難しさなどについても議論がありました。
全般的にはマクロな視点での政策論を中心としたアカデミックな内容ではありましたが、この厳しい環境下においてやるべきことは、徹底的にムダをなくすこと、また来るべき景気回復時に備え教育訓練投資をすべしなどといった話はまさに、当社グループの当面の経営方針である「身の丈にあった組織・コスト構造の再構築」「内部固めの拡大と深耕」「教育再武装運動の強化」であり、この3つの経営方針の実行に一丸となって取り組んでいく必要があることを改めて確認することが出来、有意義な勉強会でした。
(※)「一橋大学関西アカデミア」については、
一橋大学の下記ホームページをご参照願います。
http://www.hit-u.ac.jp/extramural/kansai-a/index.html
松本正義|
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