2009年06月29日 08:57

株主総会


 先週25日、昨年に続き梅田のザ・リッツ・カールトン大阪にて定時株主総会を開催、400人を超える株主の皆様にお越しいただきました。
 株主総会は、直接、株主の皆様に、社長としての考えを交えながら、昨年度の事業経過と業績内容、現在の経営課題と対策についてご説明できる、また、経営に対するご要望やご期待をお伺いできるよい機会であり、今年もいつも通り誠心誠意の気持ちで臨みました。


 昨年よりも多い8名の方からご質問をいただきました。何点かご紹介しますと、「身の丈にあった事業構造改革と教育再武装運動のバランスのとり方は?」「次世代の研究開発テーマであるライフサイエンスでは、どんなものを考えているのか?」「新製品比率30%を目指しているとのことだが、期待の製品は?」「障がい者雇用促進に関して、現状と今後の目標は?」といった旨のご質問、また、「厳しい事業環境の中、緊急対策は必要だと理解しているが、落ち込んだ需要もいずれ必ず戻る、構造改革をやりすぎて、後で困ったということのないようにしてほしい」というご意見も頂戴しました。改めて貴重なご意見・ご質問に心より御礼を申し上げます。ありがとうございました。今後の経営に必ず役立てていきたいと思います。
 最後に「多くの企業が本店機能を東京へ移す中、大阪に置く理由は何か?」とのご質問を頂き、会社の見解ではなく私個人の意見として「住友電工グループは売上高の約40%が海外となるなどグローバル化しており、極端に言えば本店の場所はどこでも構わない、それであれば住友という企業グループを育ててくれた大阪の地にいることで大阪に恩返しできると考えています」とお答したところ、思いもかけずたくさんの方々から拍手をいただきました。大阪の方々の当社に対する強い期待に改めて感じ入り、元気をいただきました。 


 午前10時のスタートからあっと言う間に1時間半が経過、私自身は株主の皆様と色々な意見交換ができたのではと満足しています。
 経営者の役割の中でコミュニケーションは、最も大切なものであり、会社がどこへ向かっているのか、どういうポリシーで経営をしているのか、自分の言葉で率直にお話する、そうしたことを通じて相互理解が深まると考えています。
 勝海舟は「氷川清話」において「幕府よりも国家が大事」「政治は正心誠意のみ」と述べていますが、企業経営も同じことが言えます。利益第一主義であってはならない。事業を進めるにあたり「義」があるかどうか。奇をてらったことをしても長続きしない。短期的よりも長期的な視点での判断が大切。常に住友の事業精神の原点、「萬事入精」「信用確実」「不趨浮利」に立ち返り、経営にあたるよう心がけてきましたが、短い時間でしたが、私の考えが株主の皆様に伝わったでしょうか。


 最後になりますが、皆様のご期待に応えられるよう、役員一同、誠心誠意、会社経営に取り組んでまいりますので、今後とも、ご理解とご支援のほど、宜しくお願いいたします。

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2009年06月25日 13:11

DSSS試乗体験


 交通事故でどれくらいの方が亡くなっておられるかご存知でしょうか。自動車の安全性向上や医療の進歩、信号機等の交通安全施設や道路環境の充実、シートベルト着用、飲酒運転取締強化など行政面の取り組みにより、ピークの昭和45年の16,765人から平成20年は5,155人と38年間で3分の1以下に減少しましたが、政府は今後10年でさらに半減を目標としており、新たな取り組みが必要とされています。その一つに、警察庁、UTMS協会が推進する安全運転支援システム(DSSS:Driving Safety Support System)があり、先日、愛知県豊田市でこのDSSSの試乗体験の機会に恵まれました。


 DSSSは、交通事故の低減を目指すシステムで、道路上の交通インフラから「赤信号に関する情報」や「わき道から来る自動車や横断歩行者の情報」等を自動車が受け取って、ドライバーに注意喚起してくれるシステムです。本システムは、渋滞情報をカーナビに表示してくれるVICSや高速道路のETC等の従来のサービスと違い、路上設備である交通インフラと自動車が“協調”して安全安心な交通社会を作るさらに一歩進んだITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)の新ステージと位置づけられています。
 これまで産官学による研究開発が活発に行われ、現在、警察庁、自動車メーカー、電機メーカーが協力してシステム開発に取り組んでおり、当社も交通インフラメーカーとして主導的な役割を果たしています。


試乗した自動車 今回の試乗は、システムの標準化を推進するUTMS協会の企画で、愛知県でDSSSを推進されているトヨタ自動車さんを中心に多くの方々のお世話になりました。開発中のDSSS搭載車に乗り、実験用の交通インフラが設置されている公道のコースを走行、DSSSの利便性・有効性を実感することができました。具体的には、運転走行中にカーナビの表示や音声により、前方交差点の赤信号や一時停止の見落とし防止を支援したり、左折や右折に際して横断中の歩行者の存在を教えてくれるシステムがありました。また、信号待ちの状態でまもなく青信号に変わることを教えてくれるものもあり、トラックの後ろで信号が見えない時などのドライバーのイライラ防止にも配慮されていて、早期の実現が期待されます。今回体験したシステムの一部は、2010年度の実用化を計画中とのことで、近い将来みなさんも体験頂けるのではないかと思います。


 試乗後、システム開発担当の当社社員から、他社と協業しながらこれら安全サービスを実現するシステム開発の難しさ等の体験談を聞くことができました。これからも一層の奮起を期待しています。1時間程度の時間ではありましたが、有意義な試乗体験だったと思います。DSSSの実用化とさらなる発展を楽しみにするとともに、今後もITSの発展を通じて社会に貢献できる企業でありたいと感じています。

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2009年06月22日 15:53

本社(東京)移転


社屋外観 5月18日のニュースリリースの通り、当社の本社(東京)をこれまでの港区元赤坂から同じ港区内の芝浦に移転し、6月17日から新事務所で業務を開始しました。

 歴史を紐解くと、当社の東京の拠点は、戦後すぐの丸の内からはじまり、その後、銀座、虎ノ門を経て1973年に豊川稲荷の隣、元赤坂へ、そして今回は36年ぶりの移転となります。私が学生時代はじめて会社訪問し、20代にはじめての営業で勤務したのは、虎ノ門時代でした。当時は全てが新鮮で毎日遅くまでがむしゃらに働いたことを記憶しています。


 移転先の芝浦ルネサイトタワーは、芝浦工業大学の江東区豊洲キャンパス移転跡地の再開発で建築された19階建のオフィスビルです。当社グループは8階~19階の12フロアをお借りしています。この再開発プロジェクトは、「大学」「オフィス」「ホテル」が連携した複合再開発プロジェクトで、芝浦工業大学芝浦キャンパスのA街区、芝浦ルネサイトタワーのB街区、ホテルのC街区からなり、敷地内には3000本以上の樹木が植えられ緑豊かな環境になっています。
 交通も便利で、JR山手線・京浜東北線の「田町駅」から徒歩4分、都営地下鉄「三田駅」からも徒歩6~7分、また、関西方面との行き来が多い当社グループにとって、新幹線・羽田空港へのアクセスも良好です。


 ちなみに、私の新しい部屋はビルの角にあり、窓からの眺望は、特に東京湾にかかるレインボーブリッジはすばらしく、反対側の東京タワーもほんのちょっぴり見ることができます。事業の見通しもこの眺望にならいたいところですが、まだまだ視界不良が続きます。国内外の営業部門の中心拠点としての本社(東京)のメンバーには、新しいオフィスでより一層の奮起を期待します。


 最後に、お取引先様からたくさんのお祝いのお花などを頂戴しましたので、この場をお借りしてお礼を申し上げます。


受付受付フロア

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2009年06月15日 08:53

頑張れ横浜製作所「ハマロード・サポーター」


社名看板 皆さんご存じの通り当社は関西に基盤をおく会社ですが、一番広い事業所は、横浜市栄区にある横浜製作所。JR東海道線の大船駅を東京方面にしばらくいくと左側車窓から「SEI」「住友電工」「Ingenious Dynamics」の看板がよく見えます。


 横浜製作所は、1961年に開所、2011年に50周年の大きな節目を迎えることから、昨年「G-UP50横浜」活動を開始し、「環境にやさしく地域から愛される製作所」を目指し様々な取り組みを行っています。


清掃美化活動 中でも、製作所周辺道路の清掃美化活動は、横浜市から「ハマロード・サポーター」の認定を受けています。活動の開始は2000年頃、少数の社員がボランティアで敷地外側道路のゴミ拾いをはじめたのがきっかけですが、今ではJR大船駅までの通勤路も含め、約5㎞にわたり、年間15回ほど活動を行っています。また、2か月に1度は多くの社員に参加してもらえるよう昼休みに実施し、毎回100名ほどが参加しています。貴重な昼休みに協力してもらった社員の皆さんには近くの障害者地域活動ホームから障害者の方の手作りクッキーを購入して配っています。

 このハマロード・サポーター、横浜市は1万人突破を目指しているそうですが、登録200団体中、企業は10%程度、当社も現状に満足せず活動の活性化に知恵を絞って、活動の輪を広げる努力をしていきたいと思います。


 横浜製作所では、リサイクル活動も積極的に推進し、2005年から4年連続でゼロエミッション(※)を達成、また、社員一人一人のもったいない意識の向上を目指しECOライフ活動やマイボトル運動も積極的に展開していますが、地元の皆さんの理解があってこそ企業の発展はあるもの、緑豊かで風光明媚な周辺環境にふさわしい製作所を目指してこれからも弛まぬ努力が必要です。

ハマロード・サポーターの看板 ちなみに、「G-UP50横浜」のGには、Glorious Growing Green Genki(元気) Genbaryoku(現場力)の意味が込められています。一つ一つは小さな活動ですが、積み重ねが大切、横浜製作所で勤務する従業員の皆さんにはこれからも環境整備、地域交流に努め、近隣の皆さんから愛される緑・活力あふれる事業所を目指して頑張ってもらいたいと思います。


(ご参考:※)
ゼロエミッション率=単純焼却・埋立量/総廃棄物排出量×100で算出
当社グループでは1%未満を目標として設定しています。

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2009年06月10日 08:50

経団連関西会員懇談会


 先日、日本経団連主催の関西会員懇談会に1年半振りに出席しました。前回は、「地域社会経済活性化」について関西会員を代表して意見を述べさせてもらいましたが、今回は、関西の主要会員の一人として参加させてもらいました。
 懇談会では、関西会員からは4人の方々が、地球温暖化対策、地域活性化、観光振興などについて意見を述べられていましたが、そのうちの一人に当社グループの日新電機㈱位高会長が京都経営者協会会長として、京都の経済、雇用情勢、若者の勤労観への問題提起、京都ジョブパークの取組を紹介されていました。詳細は、経団連のホームページに掲載されると思いますので、興味のある方はそちらをご参照願います。


 一部新聞の見出しには「“儀式化”関西なじまず」とありましたが、会員懇談会に先立って開かれた昼食会では、活発な意見が飛び交いました。地域経済の活性化に関しては道州制や地方分権の議論などがなされていますが、私も、関西に地盤を持つ企業の一つとして、日頃考えていることを率直に述べさせてもらいました。


 政府の景気判断も5月に続き6月も上方修正が囁かれるなど、少しずつ明るい兆しが見えてきたという噂を耳にしますが、まだまだ先行き予断を許さない状況が続いています。世界の産業を代表してきたビッグ3のクライスラー、GMが相次ぎ破綻、破産法申請に踏み切り、株主資本主義を代表する米国で政府(GM)や労働組合(クライスラー)が筆頭株主となる巨大企業が誕生、世界的な環境・資源問題を背景に需要喚起策としてグリーンニューディール施策が各国に広まるなど、今まさに歴史的な転換点(パラダイムシフト)にあります。
 GDPでは世界第2の経済大国、日本は、長期的には10倍の人口を持つ中国に追い越されることは自明のことかもしれませんが、資源が少ない日本の成長発展を支えてきたものは、「進取の気性」、「旺盛なる冒険心」、「革新的指向」、「目的達成意欲」といった日本人の精神的特性であり、これらを次世代に引き継ぎ、そして若者が将来に希望を持てるような活力ある社会を築くため、日本経済が抱える諸課題や日本の将来ビジョンの明確化に向け、これからも微力ではありますが産業人として、積極的に発言をしていきたいと考えています。

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2009年06月05日 09:10

知財大会2009


 プロパテント時代が到来、自社の知的財産権を守り、他社の権利を侵害しないことの重大性は今更言を俟たないところでしょう。
今年も、グループ内への横展開を図るため、研究開発、知財部門の関係者約250名が参加し、伊丹製作所で知財大会を開催、この1年間の優れた知財活動の表彰、特許出願や権利化の事例報告がありました。

 
知財大会での集合写真 報告に先立ちポスターセッションを拝見しましたが、商標権・特許権のしくみ、出願権利化状況、出願手続きなど、基本的事項から専門的なものまで、知財関係者がわかりやすくとりまとめ情報共有化に工夫が凝らされていました。
 その後、優秀特許出願者、特許出願活動の活発な職場に対して私から表彰状を授与しこの1年の活動を称えましたが、表彰台に上がる皆さんの、これまでの苦労が実って誇らしげな様子を見ていますと、渡す方もうれしくなってきます。
 事例報告では、特に成果が顕著であった4つの活動事例の報告がありました。困難や課題をいかに克服したか、粘り強く取り組んだかの報告があり、地道な活動が当社を支えてくれていることを改めて感じさせられました。
 

 知的財産権は、企業にとっての最後の砦のようなもの。今回伺った活動事例はいずれも、Legal processとBusiness processがからみあって迫力のある報告で、しっかりやってくれているなと心強くさせられました。詳しい話をお知らせできない点はご容赦をいただきたいと思いますが、Businessは闘いだということを再認識するよい機会になりました。
 
平成20年度全国発明表彰「21世紀発明奨励賞・貢献賞」受賞風景 思い返しますと、次世代DVD用青紫色レーザーに用いられる高品質の「窒化ガリウム基板」を世に送り出し、昨年、社団法人発明協会から「21世紀発明奨励賞」と「貢献賞」を受賞しました。


 厳しい事業環境が続くなか、長期的スパンで取り組む研究開発、知財活動の重要性は高まっており、活動の活性化を通し独創的な技術・製品を生み出していくことが企業の成長発展の明暗を分けます。研究者のインセンティブとして発明者への支払い対価は実績に応じて青天井にするなど、職務発明取扱い規定を改定し特許出願活動の活性化に取り組んでいます。
 今後も、研究部門、事業部門、知財部門が三位一体となって、アンテナを張りコミュニケーションを綿密にとって、他社に負けない成果を生み出してくれることを期待しています。

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2009年06月01日 09:45

決算発表


 先日、2008年度決算を発表しました。その内容は、当社ホームページでも掲載していますが、昨秋以降の世界同時不況のなか、グループを挙げてコスト低減、品質向上、新製品の拡販などの収益基盤強化に注力しましたが、連結売上高2兆1220億円、営業利益235億円、経常利益378億円、当期純利益172億円と、なんとか黒字を確保するも、ITバブル崩壊後の2002年度以来となる非常に厳しい業績となりました。また、今期見通しも、売上高1兆7800億円、営業利益150億円、経常利益170億円、当期純利益100億円と前年比減収減益の予想を公表しました。


 こうした非常事態ともいえる状況下、グループ内には喫緊の経営課題として次の3点に取り組むようハッパをかけています。
 一つ目は、現在取り組んでいる3つの全社方針「身の丈にあった組織とコスト構造の再構築」、「内部固めの拡大と深耕」、「教育再武装運動の強化」に徹底的に取り組み、企業体質の強化を進め早急にその効果を出す、二つ目は、三現主義(現場・現物・現実)に徹し、思いやりと緊張感を持って目標達成に向け組織総合力の最大化を図る、そして三つ目は、今起きようとしている産業構造変化・パラダイムシフトへの感度を高め、研究、営業、事業本部、コーポレートスタッフが一体となり新規事業を早期に創出する、ということです。


説明会の様子 決算発表に続き、先週開催したIR説明会では、業績改善に向けた取り組みやR&Dについてご説明しました。自動車や情報通信関連事業の見通しや超電導の将来性など多くの質問をいただき、誠心誠意お答えしたつもりですが、有言実行が大事、ご期待に応えられるよう、反転攻勢に決意をあらたにしました。
 IR説明会の模様は、本ホームページの「株主・投資家情報」に動画を公開していますので、是非ご覧ください。


■2008年度 決算説明会の模様


OB会で挨拶中の私、周囲は「すみでんフレンド」で育成した観葉植物 また、300名強が参加された当社OB会でも、現役を代表して会社の近況報告をしましたが、先輩の皆さんからは、「大変な時期に御苦労さん」といった暖かいエールをたくさんいただき、感激しました。


 「困った時こそ、人間知恵がでるものだ。」こんな時節こそ、悲観的にならず、昨日よりも今日、今日よりも明日、明日よりも明後日がよくなることを思い、人事を尽くして天命を待つ心境で、住友電工グループのあるべき姿「Glorious Excellent Company」の実現に邁進します。

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松本正義Profile

住友電気工業(株)
社長 松本正義


1944年生まれ、兵庫県出身。
1967年住友電工入社。中部支社長、常務取締役、専務取締役を経て2004年6月社長就任。

趣味はジョギング、読書、絵画鑑賞など。中学時代は野球、高校では柔道、大学では陸上競技のやり投げ選手としてインターカレッジ出場経験もあるスポーツマン。

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