2009年06月25日 13:11

DSSS試乗体験


 交通事故でどれくらいの方が亡くなっておられるかご存知でしょうか。自動車の安全性向上や医療の進歩、信号機等の交通安全施設や道路環境の充実、シートベルト着用、飲酒運転取締強化など行政面の取り組みにより、ピークの昭和45年の16,765人から平成20年は5,155人と38年間で3分の1以下に減少しましたが、政府は今後10年でさらに半減を目標としており、新たな取り組みが必要とされています。その一つに、警察庁、UTMS協会が推進する安全運転支援システム(DSSS:Driving Safety Support System)があり、先日、愛知県豊田市でこのDSSSの試乗体験の機会に恵まれました。


 DSSSは、交通事故の低減を目指すシステムで、道路上の交通インフラから「赤信号に関する情報」や「わき道から来る自動車や横断歩行者の情報」等を自動車が受け取って、ドライバーに注意喚起してくれるシステムです。本システムは、渋滞情報をカーナビに表示してくれるVICSや高速道路のETC等の従来のサービスと違い、路上設備である交通インフラと自動車が“協調”して安全安心な交通社会を作るさらに一歩進んだITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)の新ステージと位置づけられています。
 これまで産官学による研究開発が活発に行われ、現在、警察庁、自動車メーカー、電機メーカーが協力してシステム開発に取り組んでおり、当社も交通インフラメーカーとして主導的な役割を果たしています。


試乗した自動車 今回の試乗は、システムの標準化を推進するUTMS協会の企画で、愛知県でDSSSを推進されているトヨタ自動車さんを中心に多くの方々のお世話になりました。開発中のDSSS搭載車に乗り、実験用の交通インフラが設置されている公道のコースを走行、DSSSの利便性・有効性を実感することができました。具体的には、運転走行中にカーナビの表示や音声により、前方交差点の赤信号や一時停止の見落とし防止を支援したり、左折や右折に際して横断中の歩行者の存在を教えてくれるシステムがありました。また、信号待ちの状態でまもなく青信号に変わることを教えてくれるものもあり、トラックの後ろで信号が見えない時などのドライバーのイライラ防止にも配慮されていて、早期の実現が期待されます。今回体験したシステムの一部は、2010年度の実用化を計画中とのことで、近い将来みなさんも体験頂けるのではないかと思います。


 試乗後、システム開発担当の当社社員から、他社と協業しながらこれら安全サービスを実現するシステム開発の難しさ等の体験談を聞くことができました。これからも一層の奮起を期待しています。1時間程度の時間ではありましたが、有意義な試乗体験だったと思います。DSSSの実用化とさらなる発展を楽しみにするとともに、今後もITSの発展を通じて社会に貢献できる企業でありたいと感じています。

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松本正義Profile

住友電気工業(株)
社長 松本正義


1944年生まれ、兵庫県出身。
1967年住友電工入社。中部支社長、常務取締役、専務取締役を経て2004年6月社長就任。

趣味はジョギング、読書、絵画鑑賞など。中学時代は野球、高校では柔道、大学では陸上競技のやり投げ選手としてインターカレッジ出場経験もあるスポーツマン。

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