2009年07月28日 09:01

新寮完成に思う


 教育は国家百年の計、人材は企業競争力の源泉であり、当社も将来を担う若手社員の育成には最大限の力を注いでいます。若手社員の教育の、また彼らが安心して業務に専念できる環境整備の一環として、今年は大阪、伊丹、宝塚、宇都宮の4つの社員寮が竣工しました。
 その背景は、今後増加が見込まれる女性社員と、モノづくり力、技能伝承を支える技術職社員、そしてグローバル化とともに増加する海外研修生の受け入れ等、に対応するためでありますが、高度成長期に建設した寮の老朽化、更新の時期に重なったこともあり、次代の成長発展のためと思い切りました。
 先日、竣工したばかりの大阪、伊丹、宝塚の3寮を訪問してきましたので、紹介したいと思います。

 
新寮の食堂風景 新寮のコンセプトは「Refresh & Communication」「Green & Clean」「Open & Security」「Foreigners & Women」、関係者が知恵を絞った出来栄えは上々で、ベテラン社員のひがみの声が少し気になるほどでした。プライベートとコミュニケーションの両立、緑化やセキュリティ機能の充実、女性専用ゾーンの確保や生活習慣の異なる海外研修生に配慮した仕様など、満足いくものでした。
 特に、伊丹の寮は、住友総合グラウンドに隣接、窓を開けると昆陽池を眼下に臨み、池の周回路は製作所勤務時代に毎日走った思い出も懐かしく、私にとっては絶好の環境、自分が住んでも良いかなと思えるほどです。(社員は嫌がるでしょうが・・・)


伊丹新寮を昆陽池から望む外観写真 私が独身寮で過ごした月日はかなり昔のことですが、酒を酌み交わし、同じ釜の飯を食った仲間とは今でも交流がありますし、寮で培われた人間関係が仕事を進める上でも大変役に立ったということもあります。


 女性寮を整備したことで、これからは女性社員も入社後1年間は寮で集団生活をしてもらいます。同期は勿論、様々な事業分野、また忘年之交は大袈裟ですが、入社年次の異なる先輩・後輩とも積極的に交流し、人間関係の幅を広げ、コミュニケーション能力を磨いていって欲しいと思います。


私が書いた「浩然の気」 大阪の寮の名前は「浩気寮」。「孟子」の「公孫丑」上篇に記されている「浩然の気」が出典です。かつて当社の人事部長を務められ、取締役在任中に亡くなった四方源一郎さんが命名され、寮の減少とともにしばらく使用していなかったものを復活させました。因みに写真の額は、私が揮毫したものです。


 若い皆さんには、その名の通り、物事にとらわれない、おおらかな心持ちを養ってほしいと思います。

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2009年07月22日 09:46

住友電工グループ「G活」発表会


 日本の製造業の競争力を支えてきた「カイゼン」活動、当社では、「G活」と称しグループグローバルに展開しています。先日、伊丹製作所で開催した08年度住友電工グループ「G活」発表大会に委員長として参加しました。約700チームの中から、事業本部、研究開発本部、中国の華東地区、華南地区の各大会を勝ち抜いた合計8チームの活動報告がありました。
 複雑な手作業のスキルレス化、作業部品の在庫削減、異物の混入防止、原材料の再利用、フールプルーフ、作業標準の徹底等、S(安全)E(環境)Q(品質)C(コスト)D(物流・納期)D(研究開発)の向上にむけた様々な活動の報告がありました。職場メンバーが話し合い決めた管理項目を定量化し、作業標準としてとりまとめ、「決める、守る、直す、守る」を繰り返し、管理の定着、「歯止め」の徹底に工夫を凝らしていました。

 
 今年は、中国の2チームに加えフィリピンからの参加もあり、グローバル化が進展していることを心強く感じました。残念ながらフィリピンのチームは、現地の近隣地域で新型インフルエンザが発生したため、急遽、来日を見合わせましたが、現地で撮影した報告ビデオを会場でみせてもらいました。日本語、英語、中国語と国際色豊かな大会になりました。


 いずれも甲乙つけがたい報告でしたが、最優秀社長賞は、前工程を巻き込んだ積極的な活動と発表者の元気な気迫が印象的だった三重県津市の住電エレクトロニクス㈱のチームに決定しました。


当日出場者の皆さんとの記念写真優勝チーム(住電エレクトロニクス㈱)と一緒の写真、左は報告者の世古さん
 これまで何度も社員の皆さんに「暗黙知の形式化」や「定性的なものを定量化」するようお願いしてきましたが、報告の随所にその成果が見ることができ、満足しています。また、全員参加活動を通じて、以前はうまくできなかったことが可能になり、無駄がなくなるなど、喜びや充実感が得られチームワークの向上につながったといった声も聞くことができました。


 リーマン・ショック以降、需要が急激に落ち込み、今まさしくパラダイムシフトを迎えていますが、激動期には「気骨ある異端児」が活路を切り開きます。壁にぶつかっても打ち破るバイタリティ、時流にながされない独創性、住友電工に脈々と流れるIngenious Dynamics(独創性ある変革のエネルギー)の力が今こそ試されています。メーカーにおいて工場・現場は会社の宝、ここでの一つ一つの地道な活動の積み重ねが会社に利益をもたらしてくれます。当日の皆さんの創意工夫がこもった活動報告の中に、その力の出現を期待させてくれそうな予感を感じ大満足でした。

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2009年07月16日 17:10

BSジャパン「直撃!トップの決断」


リハーサルシーン BSジャパン「直撃!トップの決断」に出演することになりました。


 写真はリハーサルシーンです。中央が司会の長谷川洋三さん、左がアシスタントの相川梨絵さん、そして右が私。リハーサルと言っても、ちょっとした打ち合わせがあり、ほとんどぶっつけ本番。幸い、一度も撮り直しはなく、無事撮影終了となりました。


 詳しい話はできませんが、ストーリーのキーワードは、「選択と集中よりも多様化」、「今よりも先を見る経営」です。私の思いがうまく伝わっていますでしょうか。途中で、恥ずかしながら私の子供の頃の写真が出てきます。また、私が書いた「直撃!トップの決断」の色紙が出てきますが、さてうまく書けていますでしょうか。どうかお楽しみに。


 放映は、BSジャパンで明後日7月18日(土)17時30分~18時です。
では、土曜日の夕方で皆さんお忙しい時間帯だと思いますが、ご関心のある方は、是非、ご覧になってください。(7月25日(土)17時30分~18時にも再放映します。)


(ご参考)番組ホームページ:http://www.bs-j.co.jp/chokugeki/

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2009年07月13日 08:54

スポーツチームサイト開設しました!


 中学は野球、高校は柔道、大学では陸上(やりなげ)、そして会社でも陸上部と、長年スポーツに親しんできました。走った後の爽快感は最高です。仕事で行き詰った時でもリフレッシュして、新たなファイトが出てきます。最近は専ら、毎日頂いた百薬の長を流し出すためのジョギングですが、マスターズ陸上で優勝という夢もあります。

 
 最近、深刻な不況の影響もあり、企業スポーツ廃部の報が多くなりました。スポーツは、多様な人材が集まり一つの目標に向け、心を合わせ切磋琢磨しながらよいチームを作り上げ競争に勝つ、これは会社の目指す方向と一致し、よき社会人、よき企業風土の育成につながり、また、組織にとって肝心なリーダーシップの育成にも役立つものと信じています。
 当社は仕事とスポーツの両立を基本に、業務もしっかり身に着けながら、早朝や定時後、或いは休日等限られた時間に練習を行うこととしています。こうした練習環境のなか、選手やスタッフはひたむきに努力し、着実に成果を挙げてきましたが、これまでは社内も含め、あまり積極的にPRしてきませんでした。


 そこで、当社ホームページに新たにスポーツチームのサイトを開設し、全国大会レベルの実力を基準に伊丹製作所で活動する陸上競技部と大阪製作所で活動する9人制バレーボール部の紹介を始めることにしました。チーム・選手・スタッフのプロフィールをはじめ、試合結果や今後のスケジュール、また中学生陸上教室やママさんバレー教室といった地域の皆様との交流の様子も紹介しているとのこと。ちなみに陸上競技部の第53回関西実業団陸上競技選手権大会男子4×400mリレーでの優勝レースの動画を掲載していますのでご覧になってください。



 ご家族をはじめ職場や地域の皆様の支えなくして、彼らの活躍も成り立ちません。
 本サイトの開設が、選手のみならず社員の士気向上につながると同時に、地域社会をはじめStake Holdersの皆様とのコミュニケーションを深めるものとなりますことを期待していますので、温かいご支援と、選手への激励がありましたら応援メッセージをお待ちしております。
 最後に、バレーボール部は全国大会優勝を、また陸上競技部はニューイヤー駅伝への出場、全国大会での入賞を目指し頑張ってほしいと思います。


■陸上競技部Webサイト: http://www.sei.co.jp/trackfield/
■バレーボール部Webサイト: http://www.sei.co.jp/osaka_vb/

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2009年07月08日 11:10

七夕に想う


 光陰矢の如し、今年も半分が過ぎました。梅雨も本格的になり蒸し暑い毎日、眠れぬ夜をお過ごしの方も多いのではないでしょうか。そういうときは、夜空を眺めて、宇宙の真理に心馳せるのも乙なものですが、7月といえば、七夕、年に1度、彦星と織姫が天の川で出会う、あのロマンティックな話は、日本人なら誰でもがご存じでしょう。元来は中国の漢時代の牽牛・織姫伝説が元になっているとか、同じようなお話や行事はベトナム、台湾、韓国、日本の東アジアに広まっています。
 この七夕、明治6年の新暦への改暦後は、7月7日に行う地域、お盆の8月7日に行われる地域、そして旧暦の7月7日に行う地方に分かれたそうです。
 今年の7月7日、8月7日は満月のため、晴れても天の川はほとんど見えません。旧暦では必ず上弦の月となり、深夜には月が地平線に沈み天の川をはじめ夜空の星もよく見え七夕を身近に感じることができました。今年の旧暦7月7日は8月26日、興味のある方は一度、ぜひ、ご覧になってください。


 さて今年は、ガリレオの天体観測から400年を記念した「世界天文年」。それを記念するかのように7月22日に46年振りに日本で皆既日食をみることができます。大阪では、9時46分から12時25分の約2時間半、最大は11時頃の82%、太陽が月の影に隠れます。次は26年後の2035年9月2日、非常に珍しい現象、何とか晴れてほしいものです。そういえば、現在、若田光一さんが3月から宇宙ステーション「きぼう」で7月末まで長期滞在実験に取り組み中。当社もかつて92年毛利さんが日本人初の有人宇宙実験に飛び立った時、「無重力環境下における化合物半導体結晶の作成(InGaAs の研究)」の共同実験を実施、その後、対流制御技術の向上につなげました。今回もたくさんの研究成果をもって無事に帰還されることを祈念します。


 当社は、光通信、原子力、超電導と科学技術や社会の発展に貢献してきましたが、新しい理論、技術、製品の開発は、未知のものを解明しよう、誰もなし得なかったことをやり遂げようとする研究者の飽くなき情熱や探求心なしにはあり得ません。先日、新しくできた当社の研究新本館「WinD Lab」を視察する機会を得ました。研究者の皆さんが夢とロマンをもって仕事に取り組める環境整備がこれでできただろうか、ハードだけでなく、豊かな発想と自己実現を生み出す組織、風土づくりにも力を入れていかねばと考えさせられました。


 七夕といえば、短冊に願い事を書き葉竹に飾った思い出があります。空を飛びたいとか、宇宙に行ってみたいとか、海の底をみたいとか、かつてはできなかったことも可能になりつつある世の中ですが、今なら皆さんどんな願い事をされるでしょうか?いつまでも「これが夢!」と言える若い気持ちを持ち続けたいものですね。

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2009年07月06日 09:01

防火活動に感謝


 「地震、雷、火事、親父」といえば、世の中の怖いものの代表として昔から一般的ですが、親父は、もとは台風を意味する「大山風(おおやまじ)」が変化したもので、いずれも天災。天災といえば、夏目漱石の弟子として知られる科学者、寺田寅彦(1878~1935)の有名な警句「天災は忘れた頃にやって来る」、皆さんもよくご存じの通り、そのため災害対策の基本は「備えあれば憂いなし」と言われます。備えのないところに天災が起きれば人災となり被害を大きくします。中でも、火災は地域に大変な迷惑、心配をお掛けしますので、防火活動は日頃から最優先課題として各職場で取り組んでもらっています。

 
 先週、大阪製作所で防火訓練の一環として、2日間にわたり操法競技会を開催したそうです。所内の各職場から代表チームが出場し、消火器は3人一組の11チーム、消火栓は4人一組の9チームが出場し、応援にかけつけた工場長をはじめ掛の主任などが見守る中、ポイントは隊長の指示のもと基本動作の的確さと消火時間を競いました。職場の代表として負けられない気持ちと、大会までに製作所の防災指導員の指導の下、何度も練習し大会に臨んだ結果、勝負は僅差だったようです。出場者皆さん、そして、安全環境グループや防災指導員の皆さん本当にご苦労さまでした。消防訓練の様子を動画で掲載しておりますのでご覧になってください。



 因みに、消火器は大阪研究業務グループ、消火栓は超電導製造グループが優勝。優勝チームと準優勝チームの4チームは9月に開催される此花区消防競技会に出場する予定とのこと、是非、住友電工の代表として優勝目指して頑張ってもらいたいと思います。

 
大阪市消防局長より感謝状の贈呈 こうした活動を日頃から行うことで、防火意識や防火力の向上に努めていますが、先日、「当社社員が火災発生に際し的確に人命救助活動を行った功績顕著として大阪市消防局長から感謝状を受賞」という報告を受けました。


 大げさには扱わないで欲しいというご本人のご意向もありますが、早速社内でも大阪製作所長から表彰状を渡してもらいました。私からも勇敢かつ的確な行動に「よくやった。ありがとう」感謝の言葉を贈りたいと思います。


 一人一人が絶対に火事を起こさない、そして万が一の場合も被害を最小限に止める気持ちで、こらからも防火活動に取り組んでもらいたいと思います。

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2009年07月01日 11:49

アグリビジネス


 日本の食糧自給率、いくらかご存じでしょうか?カロリーベースでは、直近で約40%。日頃は食糧不足を意識することは少ないと思いますが、この数字を聞いて不安に感じる人は多いのではないでしょうか。

 
 遡って、1970年当時の自給率は60%、当社の北川会長は、その頃から講演会で問題提起し、工業生産分野で培ったQC、IEなどの品質管理技術を活用したアグリビジネスへ参入し、九州大学の福島名誉教授が提唱した砂栽培の事業化に約30年間取り組んだことがありました。
 1974年には、旧関東製作所(栃木県鹿沼市)にて1万㎡の実験施設を建設、サンド(砂)とハイドロポニックス(水耕栽培)を組み合わせ「サンドポニックス」と命名し、野菜や果物の栽培に進出、その後、1977年に拠点を横浜製作所に移転、一時は全国の農家150戸と契約し、延べ面積10haに及ぶ規模にまで拡大、その間、世界的な食料不足問題も視野に入れ1982~84年にかけては、アラブ首長国連邦のアブダビに技術者を派遣し、砂漠での農業定着を目指し栽培実験、栽培指導を行った実績もありましたが、残念ながら2003年に価格競争力や生産量・需要先の安定確保の問題もあり事業撤退に至りました。

 
 先日、この「サンドポニックス」を用いた野菜、果物作りを続けている農家が今もあり、そこで作られたトマトの味は格別だったとの話を伺いました。曰く、水くさく無く、味が濃いとのことで、当社は事業を撤退しましたが、その技術が未だ活躍していることに感動を覚えました。

 
 近年、人口増加と途上国の経済発展、地球規模の気候変動などを背景に、食糧問題は、地球上のすべての生命にとり大問題になりつつあります。我が国においても、経済産業省と農林水産省が農商工連携を進め、日本経団連も「我が国の総合的な食料供給力強化に向けた提言」を今年3月にまとめるなど、農業問題への関心は高まっており、農地の有効利用の促進、農地法の改正、WTO・EPA(経済連携協定)による国際連携の推進、食の安全安心など、国民的な課題になっています。


 そういえば、ハイブリッドの次は電気か?と言われている自動車も、世界的な環境・資源問題を背景として100年前の技術テーマが再び脚光を浴び開発競争が始まっています。先ほどの農家の方から、当社も再び農業に挑戦してはというリップサービスもあったそうです。実際、企業のアグリビジネス参入との報道も多く見かけます。グローバル化の波は工業にとどまらず農業にも及び、また様々な技術の進歩が農業を大きく変えようとしています。40年前には先取りしすぎていた(?)感のある当社のアグリビジネスですが、花鳥風月を愛する一人として草花も含め、当社グループの技術がどういう分野で活かせるのかじっくりと考える価値がありそうですね。

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松本正義Profile

住友電気工業(株)
社長 松本正義


1944年生まれ、兵庫県出身。
1967年住友電工入社。中部支社長、常務取締役、専務取締役を経て2004年6月社長就任。

趣味はジョギング、読書、絵画鑑賞など。中学時代は野球、高校では柔道、大学では陸上競技のやり投げ選手としてインターカレッジ出場経験もあるスポーツマン。

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