2009年08月31日 13:14
総選挙結果に思う
昨日の総選挙の結果は、多くの世論調査の予測通り、民主党が圧勝、絶対安定多数の308議席を獲得、自民党は歴史的な敗北を喫することになりました。政権交代が現実のものとなったのです。
今回は解散から投票日まで異例に長く40日間ありました。しかしながら、各政党のマニュフェストは、いまひとつ財源が曖昧で聞こえのよい話が多く、政策の争点もはっきりしないまま、消去法的に政権交代の流れができてしまった感がありました。そうした中でも、投票率は69%とこれまで以上に関心の高い選挙になったのは、現状に対して変化を求める声が根強かったということでしょうか。
足元の経済情勢は、4-6月期のGDP速報値が年率換算3.7%増となり、FRB議長による景気底入れ発言が出るなど明るい兆しもみられますが、多くの有識者の話では、政府景気対策の効果は一時的であり、雇用情勢は依然として厳しさを増すなど、まさに「ジョブレスリカバリー」の状況で、本格的な回復にはまだまだ時間がかかるとの見方が大勢を占めています。
また、急激な少子高齢化を迎え、近い将来GDPでは中国に抜かれることが確実と言われるなど、世界における日本のポジショニングが大きく変わろうとしています。国内外でダイナミックな変化が起きている中、外交・安全保障、財政規律問題をはじめ、年金、医療の社会保障問題、格差、労働問題と課題は目白押しです。
55年体制に終止符を打った93年の細川政権発足時は、選挙から組閣まで22日間かかりました。今回は、第一党が入れ替わる本格的な政権交代になりますが、参院情勢からすれば連立は避けられないような情勢です。政権を担う民主党には、政治の空白を作らないよう早急に体制を確立し、大局的な見地から諸課題へ対処してほしいと思いますし、各党とも党利党略に走るのではなく、長期的な国益に沿った視点での対応を期待したいと思います。
そして、次期政権には、小康状態を保っているとは言え深刻な失業問題を抱え消費も今一つ盛り上がりに欠ける日本経済の現状をどうみるか、プライマリーバランス(基礎的財政収支)黒字化への消費税を中心とした中長期的な取り組みなど、マニフェスト以上のものを真剣に考えてほしいと思います。また、何よりも、世界の中で日本は如何にあるべきか、日本の将来を担う人材の育成、自国産業の国際的な競争力を高めるための明確なビジョンづくりに強いリーダーシップを期待したいと思います。
松本正義|
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