2009年12月03日 08:56
一橋大学第4回関西アカデミア~「世代間対立から世代間協調へ」
今年の3月にもご紹介しましたが、去る11月28日に、一橋大学が昨年から社会貢献活動の一環として開催している「一橋大学関西アカデミア」を聴講してきました。4回目となる今回は、「世代間格差~世代間対立から世代間協調へ~」と題する講演会について紹介させて頂きます。
講演は一橋大学経済学研究所の高山憲之教授、小塩隆士教授、青木玲子教授と東京大学社会科学研究所の玄田有史教授が世代間格差に関する問題を様々な角度から論じたもので大変興味深く拝聴しました。
簡単に紹介しますと、世代間の年金保険料負担及び給付格差や無年金者、低額年金受給者などが問題となっている年金問題、市場・労働環境の変化に伴う雇用における世代間格差問題、そして少子化が進む中で各家庭の経済格差が子どものその後の人生に大きな影響を与えるといった研究報告、最後に次世代を担う子どもたちの将来のために投資を政策として進めるための選挙制度改革(デーメニ投票)の提案、といった盛りだくさんの内容で、定員200名の会場が満員となる中、熱心な質疑応答も行われ、良い講演会だったと思います。
講演の中で、雇用問題は構造的な問題もあり難しい課題で即効性のある処方箋はないが、個人の意欲や努力が全く実を結ばないわけではないこと、また、社会の持続的な成長発展のためには各世代がお互いの声に耳を澄ませ世代間対立から世代間協調の視点で合意形成をはかることが大切なこと、そして何より人を大切にし、人を育てることから手を抜かないことが重要であるとの話があり、こうした視点には大いに共感するところがありました。
各世代の置かれた環境の違いや格差、またそれによる価値観の違いは、多様な世代の運命共同体である企業においても同じ問題をはらんでいます。企業が将来にわたって発展をしていくためには各世代がそれぞれ夢を持って仕事に取り組んでいく必要があり、夢なくしては会社も個人も成長できないと思っています。依然として厳しく不透明な事業環境のなか、ともすれば世代間のコミュニケーションギャップにより、ぎすぎすした関係が生じかねません。円滑なコミュニケーションを図り、思いやりの精神をもって明るい職場をつくっていく、そして、SEIユニバーシティを通した「教育は国家百年の計」を実践するといった、これまでの取り組みが基本となるのだということを改めて思い返すこととなりました。
(※)「一橋大学関西アカデミア」については、
一橋大学の下記ホームページをご参照願います。
http://www.hit-u.ac.jp/extramural/kansai-a/index.html
松本正義|
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