2012年02月06日 08:54
地域における産業集積の条件とは
先日、私が委員長を務める社団法人関西経済同友会の未来産業委員会主催で、(株)日本政策投資銀行・産業調査部・チーフエコノミスト・鍋山徹氏を講師にお招きし、『地域における産業集積の条件~関西で未来産業が花開く土壌を育むために~』と題する講演会があり、司会役として参加致しました。
未来産業委員会は、関西地域の産業が持続的に成長し、新産業が花開くための要件を「未来産業とその発展モデル」として研究・提言することを目的としています。2010年5月から2年間の予定で活動をスタートし、そろそろ提言をまとめる段階に差し掛かっています。
鍋山先生からは、新産業がどういう環境や土壌から生み出されるのか、具体的な事例を挙げて、1時間強お話を頂き、興味深く聞かせて頂きました。
日本の強みと弱みの認識、ヒト・モノ・カネ・情報・風土といった地域資源の活用方策、さらには地域戦略につき、豊富な引用をもとに、コンパクトにまとめて説明頂きました。地域戦略として、「地域の強みを引き出すには、東京などの競合都市と同じ点ではなく、違う点を探せばよい」「予定調和の逆を行くべし。個人の思い入れの方が合議制よりもはるかに可能性がある」などは、伺っていて成る程と共感したところであります。
また、産業集積の事例として、スタンフォード大学を中心にIT産業が集積するシリコンバレーのみならず、デンマーク・コペンハーゲンとスウェーデン・スコーネを結ぶオーレスン地域にバイオ・医療・IT・食品の産業クラスターを形成する「メディコンバレー」、オウル大学やノキア本社等を中心に発展を遂げたフィンランドの「オウル市」などについても説明を頂きました。
講演の後、参加者の方から、リーダーシップが期待できる人材はどこにいるのでしょうか、と非常に難しい質問が出されましたが、鍋山先生は、地域資源のヒトのところで「後ろ盾」としてご紹介された毛利敬親(長州藩主)と吉田松陰、渋沢栄一と山辺丈夫(東洋紡績初代社長)の例をひかれて、自分よりも干支が一回り下の人を探し、ご自身が後ろ盾となって養成されてはどうでしょうか、と回答なさっていました。
先生の貴重なお話を、関西の文化や伝統を活かしたユニークな提案に結びつけることができるよう、本委員会でも更に検討していきたいと思います。
松本正義|
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