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2007年 SEI

SEI CSR EYE THAILAND

バンコク市―極集中による弊害の緩和に役立つインフラ整備で貢献しています。

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2007年はタイ日修好120周年にあたりますが、日本とタイは永らく友好関係を築いてきています。住友電工も早くから電力・通信網、交通管制システム等のインフラ整備を通じてタイの経済成長や技術移転・人材育成に貢献してきました。

1980年代後半から急速に経済成長を遂げたタイでは人口も商工業もバンコク首都圏に一極集中し、交通渋滞、大気汚染、水質汚濁など都市問題に直面しています。特に交通渋滞は年々その深刻さを増しています。

バンコクでは、交通渋滞の緩和策として高速道路の整備が進められてきましたが、住友電工は1991~98年にかけて現地グループ会社と共同でバンコク第2高速道路に交通管制システムを納入しました。また、最近では渋滞の激しい一般道路の交通状態を把握するため、画像処理式車両検知器152機を市内約45交差点に設置し、交通管制センターに設置する中央装置で常時観測することが可能な交通流計測システムの構築をも行っています。

また、バンコクだけでなく、2002年にはタイ北部チェンマイ市において実施された、JICA(国際協力機構)交差点改良社会実験に参画し、当社の信号制御システムを初めてタイに導入しました。この経験を基に、翌2003年~04年にかけて観光都市プーケットの中心部に信号制御システムを納入し、交通渋滞の解消に大きく寄与しています。

バンコク一極集中の弊害は通信においても顕著でした。首都バンコク以外の地方では電話回線がほとんど敷設されておらず、なかなか固定電話を使用することのできない状況が続いていました。そこで、住友電工と株式会社コミューチュアは、タイ全土をカバーする基地局を設け、加入者宅に立てるアンテナとの間で無線による通信ネットワークを構築するというWLL(ワイヤレスローカルループ)プロジェクトを提案。2002年に受注し2005年に完工、2006年には、基地局191、加入者数は約15万件に至っています。これにより、特に地方における固定電話、FAX通信事情は飛躍的に改善されています。

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    WLLプロジェクトは、東南アジア地域における無線通信網工事としては最大規模となりました。設計からメンテナンスまで全てを請け負うフルターンキー方式で、日本の国土の1.4 倍もあり、南北に細長いタイでこれを実現するには数々の苦労もありました。しかし、タイの通信網を改善できた喜びは大きいです。

    General project manager 大淵 隆平

※2007年6月取材

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